重文経蔵

経蔵に納められている『大蔵経(一切経)』は天海僧正の開版されたもので、寛永12(1635)年、江戸の寛永寺で発起し、12ヵ年をかけて完成しまし た。天海版または寛永版とも称されます。幕府の要請と本願寺第13代良如宗主の希望により慶安元(1648)年9月に銀27貫目で購入しました。

その後、良如宗主は経蔵の建立を計画されましたが、存命中には果たせず、宗主の17回忌を迎えるに当たり、第14代寂如宗主が建立されたのが現存の経蔵です。

方5間1尺7寸で、棟高6間2尺、軒2間1尺5寸の二重屋根。内部の構造はいわゆる転輪蔵の回転式書架で、正面にはこの書架の発案者とされる中国・南北朝 時代の居士、傅大士(ふだいし)の像、その左右には二童子及び八天像を安置しています。これらの像は渡辺康雲の作ですが、寂如宗主自らその彫刻に当たられ たとも伝えられます。

また、内壁は伊万里焼の腰瓦で装飾されていますが、これは、寂如宗主が命じて造らせたものであるといわれています。


伊万里焼の腰瓦


転輪蔵の回転式書架


傅大士(ふだいし)と二童子像